アスレティックトレーナー 中新井田さんインタビュー(1)

* * 中新井田(旧姓 大西) 敦子さん(ATC)  ご紹介 * *

<ご経歴>

平成5~12年(1993~2000年)

いすゞ自動車男子バスケットボール部 ヘッドアスレティックトレーナー

平成9年 (1997年)

東アジア大会 (プサン) 日本代表 男子バスケットボールチーム アスレティックトレーナー

平成10年 (1998年)

バスケットボール世界選手権 日本代表 男子バスケットボールチームアスレティックトレーナー兼通訳

平成22~23年(2010~2011年) ホノルルマラソン大会 アスレティックトレーナー

<取得資格>

全米アスレティックトレーナー協会公認 アスレティックトレーナー

鍼・灸 あんま・指圧・マッサージ師 

日本体育協会アスレティックトレーナー 

順天堂大学大学院医学研究科スポーツ医学専攻博士課程修了 医学博士(PhD)

<現在の主な活動>

H26年1月、現在、順天堂大学スポーツ健康科学部医学非常勤講師

運動特化型デイサービス ウエルネスセンターにて機能訓練指導員

学校法人雙葉学園中学高等学校 (女子)バスケットボール部 トレーナー兼コーチ

薬円台小学校ミニバスケットボール部保護者

 

<トレーナーのご経験、そして現在のご活動について>

Q:アスレティックトレーナーを目指されたきっかけを教えてください。

A:大学卒業後、最初に勤めた会社がスポーツイベントを主催しており、もともと英語とスポーツが生かせる仕事をさがしていて、はじめてATCと出会い感銘を受けました。そこでお金を貯め単身アメリカへ渡ることを考え、その際、鹿倉先生(日本人初の全米公認アスレティックトレーナー:ATC)にも相談しましたが、一番の決め手は当時アシックスで勤務していた田中啓子さんでした。

彼女に勇気をもらい、挑戦したのがきっかけです。

 

Q:これまでのトレーナーの経験で、最も思い出深い出来事を1つ教えてください。

A:息子が硬膜外血腫を起こし対応したとき。そして、バスケットボール、いすゞ自動車での思い出などでしょうか。

 

Q:ご結婚され、出産後もトレーナーのお仕事は続けておられたのでしょうか?

A:そうですね。二人目の子がお腹にいるときもまだ続けていました。

 

Q:お子さんと一緒にハワイに渡米されていますが、その目的は何だったのでしょう?

A:目的は主に、私がPh.D(博士号)を取得することでした。子供に海外生活の経験もさせてあげたいな、ということなどもあったり、ちょうどタイミングが良かったので、ならば子供もつれて行ってみようかな、と。

 

Q:お子様を連れて渡米するなんてスゴイ行動力ですね!ご苦労も多くありましたか?

A:結構大変な思いもしましたが、無駄ではなかったと思います。精神的にも鍛えられました。

 

Q:お子様はおいくつですか?

A:現在、小6の男の子と、小4の女の子です。

 

Q:お子様は何かスポーツをされていますか?

A:今は二人ともバスケットをしています。

 

Q:息子さんが硬膜外血腫を起こされた、というのは?

A:4歳の時、公園で遊んでいた時に滑ってコンクリートの椅子に頭をぶつけたんです。私は仕事でその場にいなかったのですが、私の母がいて、とりあえず早く帰ってきてほしい、という事だったので帰宅しました。

午後2時くらいにそのことがあって、母も病院に連れて行ってくれたのですが、その時は意識もはっきりとしていて、本人も家に帰りたい、という事だったので帰宅していました。

しかしその後、家で様子を見ていると嘔吐を数回し、再度病院に連れて行ったところ、ぐったりとし、頭がい骨骨折をしていたのです。

今は元気にバスケットをする、やんちゃな男の子ですが・・・(笑)。

 

Q:中新井田さんは何かスポーツをされておられたのですか?

A:バブル時代ですから、ゴルフ、テニス、スキーは人並みです。小学校から高校までバスケットボールはしていました。(大して上手くなかったですが。)

大学はアメフトのマネージャー。そこで簡単な怪我の処置、テーピングなどに出会いました。

 

Q:現在のご活動の中に、中学・高校のバスケット部のサポートがありましたが、具体的にはどんなことをされているのですか?

A:トレーナー兼コーチ、のような立場ですね。女子校なので、サポート役に適任だったようです。(笑) スポーツ医科学施設やスポーツドクター、トレーナーのネットワークがあるので、必要な場合に適切な人や施設を紹介することもします。

 

<アスレティックトレーナーというプロフェッショナルについて>

 

Q:アスレティックトレーナーとは、どんな知識やスキルを持った人ですか?

A:下記は、一般的にNATAが評するATCのスタンダードであることはご存知だと思います。

Risk management and injury prevention,  外傷、障害の予防とリスクマネージメント

Pathology of injuries and illnesses,     外傷、障害の病理学  

Orthopedic clinical examination and diagnosis, 外傷、障害の評価

Medical conditions and disabilities,     一般的な疾病と障害   

Acute care of injuries and illnesses,     外傷と疾病の応急処置

Therapeutic modalities,                                  物理療法

Conditioning,   rehabilitative exercise and referral,    運動療法とリコンディショニング

Pharmacology,                                                 薬学

Psychosocial intervention and referral,       心理学的介入

Nutritional aspects of injuries and illnesses, 栄養学 

Health care administration                          ヘルスケアの組織作りと管理  

(NATAホームページより)(和訳 JATO HPより)

 

しかし、これはあくまでの基本的な知識であり、応用力をつけるものです。そのほかにその現場にあった人柄、相性、感受性、臨機応変に動ける力、真面目さ、思いやり、謙虚さ、情熱、意志の強さなどなどあります。素晴らしいスキルや知識を持っていてもそれを的確に表現できなければ使えません。人間性を持った人物がいいですね。

 

Q:アスレティックトレーナーがスポーツ現場にいることでのメリットはなんでしょう?また現場で最も必要とされるスキルは何でしょう?

A:的確な応急処置だと思います。 そして状況把握し、しっかりとコミュニケーションを周囲(本人、コーチ、保護者などの関係者)取り、必要であれば医療機関などに照会できることでしょう。早期復帰へのアドバイス、指導ができること。長期計画で物事を判断し行動ができること。

 

Q:中新田さんが考える、「アスレティックトレーナーのあるべき姿」とはなんでしょう?仕事としてやっていくために必要なことは、資格以外に何があると思われますか?

A:昔はいろいろと“あるべき姿”などのイメージはあったと思います。基本的には、NATAが掲げている役割や概念から外れないことでしょう。

(http://www.nata.org/athletic-training/terminology)

個人的には、学び続けること、冷静さ、人間好き、思いやりが大切かと思います。

 

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