9)上腕骨脱臼

2013年10月21日 08:56

【肩が外れてしまったら・・・?】

上腕骨脱臼(肩関節脱臼)の対応について 脱臼には、完全脱臼と亜脱臼があります。 完全脱臼は、関節から骨が外れてしまった状態。

亜脱臼は、一部は関節にかかって(触れて)いて、ずれた状態。< 脱臼に伴って骨折を併発している場合もあります。

 

腕の骨=上腕骨 の脱臼は、その関節の構造上、前方(胸側)、もしくは前下方に外れることがほとんどです。

上腕骨脱臼は、全脱臼の50%を占めるとか。

◆症状は?
まずはかなりの痛みを訴え、腕を動かすことができなくなります。痛みが尋常ではありませんので、子どもであれば軽いパニックやショックを起こすことも考えられます。 鎖骨骨折の時と同様に、受傷直後は脱臼した腕や手首をもう一方の腕で支えるようにし、その場に座り込むでしょう。
年齢が上がれば「肩が外れた」をということを言えたり感じたりするかもしれませんが、小学生では難しいかもしれませんね。完全脱臼であれば、見た目も明らかです。

肩がガタッと下がっているのが分かります。

◆原因は?
肩関節が脱臼しやすいポジション、というのがあります。それは、ちょうどピッチャーがボールを投げようとした瞬間のポジション、です。

専門的には・・・
腕が外転、外旋した状態でさらなる伸展を強いられたとき、です。ラグビーのタックルに行く瞬間、の体勢、など。肩関節が不安定なポジション時における、外部からの直接的な衝撃によって引き起こされます。

多少強くひっぱても抜けませんから、ご安心くださいませ。

◆対応は?
医師以外が整復を行うことは厳禁です!とにかく動かさず、痛みのない範囲で三角帯で患部側の腕をつり、バンデージで腕を体に密着させ、肩上部にアイシングをして固定しましょう。

本人が一番痛みの少ない体勢をしているので、無理に腕の位置を変えたりするようなことはしないようにしましょう。

三角帯で腕をつろうとしても、痛みで肘を90度に曲げられないのであれば、今とっている体勢を優先して固定してあげましょう。

めったにありませんが、万が一、痛みによるショックでパニックになり、顔面蒼白で反応が鈍い、気を失ってしまった・・・などの場合は、救急車の手配が必要となります。

これは繰り返しますが、
必ず誰かが怪我の瞬間を目撃してください!そして目撃できるよう、必ず練習時、試合時はグランドに目を向けておいてください!

当然ですが、気を失って倒れているところしか目撃していない場合と、腕を押さえて痛がり、その後気を失って倒れたのを目撃した場合とでは、その後の対応にかなりの差があります!

痛みは強いですが、意識を失うことはほとんどありませんので、それほど心配なさらないでくださいね。

意識があり、肩脱臼の疑いがあったら、その後すぐに整形外科へ搬送し、レントゲンを撮って腕の位置を確認し、医師による整復を行います。

整骨院、接骨院ではレントゲンは撮れません。あしからず。整復は早ければ早いほど良いです。

脱臼する、ということはその周辺組織も傷がついています。関節を包む袋や、骨と骨をつなげている靭帯、その上にある筋肉など・・・。

時間がたつとどんどん腫れも痛みも増していくので、急いで病院へ!

◆復帰までの流れは?
整復後、固定です。今までは、三角帯で腕をつって固定していましたが、最近では再発率を抑える効果が期待できる、として外旋位で固定することもあるようです。

こちらの三重県志摩病院さんのHPに詳しい写真があるのでご覧ください。

◆どれくらい固定するの?
約1ヶ月前後が基本です。子どもの場合は、さらに固定の期間が伸びることもあります。というのは、小さい頃に脱臼すると、癖になりやすい、ということがあるからです。きちんと固定しないと、再発率が高いんです!

◆リハビリはする?
肩関節脱臼においては、リハビリテーションは非常に重要なポイントです!
特に、スポーツ復帰を目指す子どもたちは、スポーツドクターの指示のものと、PTさん(理学療法士)や、トレーナーのいる病院でしっかりとしたリハビリメニューを指導してもらうことが望ましいです。

いつ、どのくらい、どのように動かし始めるのか、というのがとっても大切なんです。

そして復帰時には、筋力も戻っている必要があります。計画的なリハビリメニューに基づいてトレーニングしましょう!