5)運動に適した筋温

2013年10月21日 18:50
よく人間の身体は車に例えられることがあるかと思います。寒い時期にエンジンをかけてすぐ発車すると、車にあまり良くない、ですよね。
 
これ、カラダも同じです。カラダが十分に温まらず、急激に動くとケガの原因になりますし何より理想の動きを筋肉がしてくれません。
 
体温が1度上がると、細胞の代謝率が13%増える、というのはよく知られているところ、です。代謝率、ちょっと分かりにくいですけど、つまりは効率よく動けるようになる、ということですね。
 
ただ単に体温を上げる(サウナスーツやお風呂に入る)、というのでは効果はあまりなく(一瞬体温が上がりますが、皮膚温が上がっただけですぐに元に戻ってしまいます・・・)
 
身体を動かし、心臓から送り出される血量を増やし、熱の生産を行うことによって筋温をあげる必要があるのです。
 
 想の筋温は39度くらい。体温にすると38.5度。
 
そこまでもっていくのには、15分程度のジョギングや、競技特性を入れたフットワーク、ダイナミックストレッチなどを組み合わせるのがいいでしょう!
 
ウォーミングアップをしてその後長~いミーティングなど入れないようにしましょうね。
 
せっかく適した筋温になっても、45分以上経過すると元に戻ってしまいます。
 
ま、練習中にウォームアップ後しばらく何もしない、ということはないかと思いますが・・・
 
試合時など、11時に試合で、10時にウォームアップ開始して15分やったら「じゃあ試合まで各自休憩~」
 
または、「うちのチームの子達は、エンジンかかるの遅いな~。。。なんでだ?」と思っていらっしゃるコーチの方
一度チームの試合前の状況をチェックしてみることをおススメします。
 
試合が始まる30分前、子ども達は何をしていたでしょうか?
 
体を動かしていましたか?
心拍数、上げてましたか?
砂遊び、友達とおしゃべり・・・なんてこと、ないですよね。
 
試合が始まる前に体を動かしたのが45分以上前だと・・・ 筋温、下っちゃってますよっ!
 
ボールに対する反応が遅いのも、いたしかたありません。
「やる気あんのか~!集中しろ~!気合入れろ~!!」
ってコーチが叫んでも仕方ないんです・・・。体が反応できる状態になっていないんですから。
 
ある研究では、筋温を上げることで
 ●筋肉の最大パワーが増加し
 ●筋肉の反応時間が良くなり
 ●筋肉収縮*が円滑になり*筋肉収縮・・・曲げたり伸ばしたり、筋肉を動かすこと
 ●酸素摂取量*が促進され  *酸素摂取量・・・酸素をカラダに取り込む量。運動することでたくさんの酸素が必要になるため、なるべく効率よく多くの量摂取する必要があります。
 ●柔軟性が高まり
 ●運動中の血中乳酸濃度*の増加が抑制される *血中乳酸濃度・・・血液のなかの乳酸(疲労を促す一因とされている物質)の濃度が下がれば、疲れにくい、という効果があります。
 
 というたくさんの利点があることが分かっています。
 
冬場であれば、上がった筋温を下げないように防寒することが大切ですが、暑い夏はあまり長々とアップして体温を上げすぎてしまうと、熱中症にもつながります。
 
そこのさじ加減は非常に難しい所ですが、効率的なメニューにして時間を短縮するとか、試合時であればアップの時間をいつもより遅らせるとか(試合開始時に万全になっているように調整)
 
冬ならその反対ですね。
 
ジュニア世代のスポーツにおいて適切な筋温に上げて活動することは、障害予防の観点からも非常に大切ですから、怠らないようにしましょう!