高井竜也君お母様のお話し / 取材後記(剣道事件を取り上げて・・・)

竜也君のお母様は、お辛い経験をされてもなお、このままではまた同じことが繰り返されてしまう!と、再発予防のために活動されています。

 

この度、竜也君のお母様と直接メールのやり取りをさせていただき、いくつかの質問にお答えいただきましたので、ご紹介いたします。

 

 

Q:これまで部の活動に疑問を感じたり、厳しすぎるのでは?という不満など、竜也君はお話しされたことがありましたか?また、他の部員の保護者間で問題にあがったりしましたか?

A:生前、竜也は、「普段の稽古は厳しくない。ただ、稽古に、たまにしか来ない先輩、OBが来ると厳しい」と言っていました。保護者からは、「夏の合宿は先輩、OBが来ると大変になる、危険だから何か絶対ある・・・」と合宿直前に聞きました。

 

 

Q:その後、保護者説明会などは開かれてましたか?また、事件後、部活の安全面は改善されたと思われますか?

A:保護者説明会は開かれてないです。その後の部活の様子は耳に入って来ないです。

 

 

Q:裁判を起こそうと思ったきっかけ、のようなものはありますか?裁判を起こして、大変な事や苦労されていることは何でしょう?学校の説明や調査がきちんとされていれば、裁判を起こす、ということはなかったでしょうか?

A:竜也が亡くなった2週間後、大分で同じ事件が起き、あの時、声をあげていれば剣太君が亡くならなくては済んだのでは・・・と思いました。この事を皆に知って貰えれば再発防止に繋がるのでは、と思ったのがきっかけです。 

また、なぜ竜也が死ななければならなかったのか、真実を明らかにしたいという思いもあります。学校側からの説明が無く、謝罪も一切無いのは残念です。
おっしゃる通り、最初から誠意ある謝罪、説明があれば裁判を起こす事は無かったと思います。

 

 

Q:再発を起こさないために、日本における学校の部活動は、今後どのようになっていくことが理想だと思われますか?

A:徹底した教員への指導や専門家の配置だと思います。

 

 

Q:入学前、剣道部の見学などはできましたか?また評判などは聞いておられましたか?もし、入学前に今の剣道部の状況を知っていたら入部させましたか?

A:見学はしました。部活内の雰囲気も良いと聞いていました。もし、今の状況が分かっていればこの学校には入れなかったです。(他の学校から特待生で呼ばれていたので)

 

Q:我々保護者は何ができるでしょう?

A:めったに無い事、自分(我が子)は大丈夫だと思わないこと。全ての学校が今では安全な場所とは言えず、危険な所もある、という危機感を持つべきだと思います。

 

 

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ありがとうございました。

この度のご協力、そしてお写真の提供にも感謝申し上げます。

 

高井さんは、大切なお子さんを突然このような悲惨な事件で失ったことに非常に苦しみ、お辛い毎日を送っておられます。

 

もちろん、大好きなお兄ちゃんを失ったご兄弟も同じ。

 

「行ってきます」と合宿に向かった我が子が、まさか亡くなってしまうなんて、誰が想像するでしょうか?

「気を付けて頑張って」と送り出した我が子が、まさか部活中に生命の危険にさらされているなんて、誰が想像するでしょうか?

 

しかし、起きてしまったのです。

 

現在もまだまだ活動の途中で、大変な日々を送られていると思います。ですが、活動を支えているのは、

「もう二度と同じ思いを誰にもしてほしくない!再発を予防したい!」

という強い思いだとお伺いしました。

 

そんな高井様に、全国の皆様から、応援のメッセージをお届けしたいと思います。是非たくさんの応援をお寄せください。

 

ご協力いただける方は、こちらのメールフォームご記入ください。頂戴したメッセージの一部は、「応援メッセージ一覧」のページにて皆さんが閲覧できるようにしたいと思っております。(掲載ページはこちらです。「皆さまからの応援メッセージ」)

ウェブページでの掲載不可、の場合はその旨お知らせください。掲載はせず、高井様に直接お届けします。

 

「応援メッセージ」メールフォーム

*温かいメッセージにご協力ください。

 

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取材後記

 

大分県の工藤剣太さんの件と、剣道指導で起こった事件についての記事が続きました。

この高井さんの事件を取り上げるきっかけになったのは、東京で開催された「剣太の会」でした。そこで、剣太君の弟さんの一言が心に引っ掛かりました。

 

「剣道はきついもの、しごきは当然、剣道とはそういうもの・・・、と思ってました・・・。」

 

しかし、全日本剣道連盟によると、剣道とは、

 

剣の理法の修錬による人間形成の道であり、それを正しく真剣に学び、心身を錬磨し、旺盛な気力を養い、礼節を尊び、信義を重んじ、誠を尽くして自己の修養に努め、竹刀は最大の尊重をもって扱い、生涯をかけて人間形成の道を見出す指導に努める

 

ものであり、

 

剣道指導上の体罰は容認しない

 

との指針が出されています。(2013年 大阪府剣道連盟HPより)

 

加えて剣道において、

「竹刀」を「体罰の用具」として使用することがないよう

指導チェック項目に明記されています。

 

「竹刀」は、剣士にとって非常に神聖なものであり、魂である、と知りました。心から剣道を愛し、竹刀を大切に思う人たちの活動を1つご紹介します。

 

竹刀を「暴力的道具」として使わせない活動

 

その中での「竹刀」についての説明を一部抜粋します。(以下、HPより

 

竹刀は・・・扱いに礼を尽くし、刀にたとえて扱っています。竹刀を跨いだりすることさえ許されるものではないのです。竹刀を乱雑に扱うことはご法度で、作って頂いた職人さんにも失礼なことです。

竹刀を身体を叩く道具に使われるのは、剣道人として本当に悲しい事です。竹刀はそのように使われる為に作られたわけではありません。同じスポーツ人・武道家として、良識のある人として、これ以上、竹刀を「しごき」や「体罰」などの暴力的道具として使うのは絶対にやめて下さい!!

 

これまで、スポーツにおける「体罰」は日本では黙認されてきました。

しかし、2013年、日本のスポーツ界は生まれ変わります。

 

日本オリンピック委員会、日本体育協会、日本障害者スポーツ協会、全国高等学校体育連盟、日本中学校体育連盟の5団体では、明確に
「殴る、蹴る、突き飛ばすなどの身体的制裁、言葉や態度による人格の否定、脅迫、威圧、いじめや嫌がらせ、さらに、セクシュアルハラスメントなど、これらの暴力行為は、スポーツの価値を否定し、私たちのスポーツそのものを危機にさらす」と明記されています。


通報窓口も開設されています。相談窓口の詳細はこちら。暴力根絶に日本スポーツ界は本気!です!
http://www.joc.or.jp/news/detail.html?id=2491

暴力根絶宣言リンク
http://www.joc.or.jp/news/detail.html?id=2947

 

各スポーツ団体も独自に相談窓口を設置しているところもあります。

 

スポーツに関わる全ての大人達が今、意識を改め、子ども達にとって、選手たちにとってよりよい環境になるよう、本当のスポーツマンシップの精神に立ち返るときです。

 

楽観的だ・・・、と思われるかもしれませんが、スポーツ事故・事件の記事を扱いながらも、こういう指導者やチーム、部は一部である、と信じていますし、信じたいという気持ちが強いです。

 

そして多くの指導者、各競技団体のトップの方々は、「変わろう!変えたい!」と思って日々努力されているのだ、と信じています。

 

自らのこれまでの行動をきちんと見直し、改善しようと努力し、新しい情報や専門家の意見を取り入れ、謙虚に学び続ける努力を惜しまず、とにかくプレーヤーズファースト、選手やプレーヤーにとってより良い環境づくりのために行動する、そういう方々を応援する、支援する団体でありたい、とスポーツペアレンツジャパンは思っています。

 

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